犬の寝相は、体を休めるための姿勢であると同時に、そのときの気持ちや周囲への警戒度を映し出すサインでもあります。同じ「寝ている」という状態でも、姿勢によってリラックスの度合いはさまざま。ここでは代表的な12種類の寝相を取り上げ、それぞれがどんな気持ちを表しているのかを紹介します。

①横向き寝(行き倒れのポーズ)

体をバタンと横に倒して眠る、通称「行き倒れ寝」。快適な環境で心の底からリラックスしているときに見られ、熟睡モードに入っていることが多い姿勢です。飼い主への信頼度も高い状態といえます。

②仰向け寝(ヘソ天のポーズ)

お腹を天井に向ける「ヘソ天」は、リラックス度が最も高い寝相のひとつ。急所であるお腹を無防備にさらせるのは、安心しきっている証拠です。ただしお腹が冷えやすいので、高齢犬や体調不良時は毛布をかけてあげましょう。

③丸まる寝(ドーナツのポーズ)

体を丸めて内臓を守り、体温を逃さないようにする一般的な寝相です。寒い場所で多く見られますが、暖かい場所でも丸まっている場合は、緊張から身を守ろうとしているサインのこともあります。

④うつ伏せ寝(ライオンのポーズ)

伏せの姿勢で手の上に顔をのせて眠るのは、周囲への警戒心が残っている状態。すぐに動ける体勢のため、眠りは浅めです。フローリングでお腹を冷やすためにこの姿勢を取ることもあります。

⑤ぬいぐるみ寝(一緒に睡眠のポーズ)

お気に入りのぬいぐるみと一緒に眠る愛らしい姿。ただし未避妊のメス犬の場合、ホルモンの影響で妊娠したと錯覚する「偽妊娠」のサインのこともあります。食欲不振などの不調を伴う場合は動物病院に相談しましょう。

⑥仲良し寝(グループ睡眠のポーズ)

犬同士や犬と猫が体をくっつけて眠るのは、外敵にいち早く気づけるよう寄り添って眠っていた名残りです。何かに触れていると安心する犬にとって、心地よい眠り方のひとつです。

⑦添い寝(ぴったりくっつくポーズ)

飼い主にぴったりくっついて眠るのは、甘えたい気持ちの表れ。足元や体の横で眠る場合は快適にリラックスできている状態ですが、枕元で眠る場合は、飼い主を守ろうと少し気を張っていることもあります。

⑧三角寝(祈りのポーズ)

前足を伸ばしてお尻を上げた祈りのポーズは、リラックスとは正反対のサイン。腹痛を感じているときに見られることがあり、下痢や嘔吐を伴う場合は、早めに動物病院を受診しましょう。

⑨タオル寝(乗っかりのポーズ)

飼い主のタオルや服の上で眠るのは、大好きな匂いやぬくもりに包まれて安心している状態です。特に脱ぎたての服は匂いが強く残っているため、寝床に敷いてあげるのもおすすめです。

⑩手足ピン寝(スーパーマンのポーズ)

うつ伏せで手足をピンと伸ばして眠る姿は「スーパーマンのポーズ」とも呼ばれます。元気いっぱいの成犬や遊び盛りの子犬に多く、起きたらすぐ遊びたいという気持ちが隠れています。

⑪折り畳み寝(手招きのポーズ)

前足を折りたたんで眠る姿勢は一見苦しそうに見えますが、犬の関節は人よりも可動域が広いため痛みはありません。とっさに動けない体勢で眠れるのは、そこが安心できる場所である証拠です。

⑫狭い所寝(窮屈のポーズ)

ソファの裏や机の下など、狭い場所で眠るのは、外敵から身を守るために暗く狭い穴ぐらで休んでいた野生時代の名残りです。雷や花火に驚いたときの避難所にもなるため、無理に引っ張り出さず見守ってあげましょう。

ワンポイントアドバイス:ほとんどの寝相はリラックスのサインですが、③丸まる寝が暖かい場所でも続く場合や、⑧三角寝(祈りのポーズ)は要注意です。特に祈りのポーズで苦しそうにしている場合は、体調不良のサインの可能性があるため、早めに動物病院に相談しましょう。

犬の仕草に込められた気持ちについては、犬が見せる7つのサイン、その仕草に込められた気持ちとはでも詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

※本記事は、公開されている解説動画の内容をもとに編集部が独自に再構成したコラムです。特定の専門家・機関の見解を保証するものではありません。気になる症状がある場合は、動物病院などの専門家にご相談ください。